書籍

『愛するということ』(途中)

エーリッヒ・フロム(著), 鈴木晶(訳), 『愛するということ』新訳版, 紀伊國屋書店, 1991. 愛は「落ちる」ものではなく「踏み込んでいく」ものである。 エーリッヒ・フロムって人はそんなことを言ったそうで、なんか、その言葉がちょっと気に入って、そしてな…

世は広告。そして、『バックラッシュ!』。(読んでいる途中)

山本夏彦さんが「世は広告」とかそんなことを書いていた。 商品にせよ、ものの考え方にせよ、世に知らしめなければ、選んではもらえない。売れないもの、マイナーなものは、より強く訴えなければ、すでに売れているもの、名が通っているものには叶わない。声…

山口翼と日本語大シソーラス

山口翼(やまぐち・たすく)さんは大修館「日本語大シソーラス」編集の音頭を取った方です。シソーラスというのは「分類語彙辞典」やら「類語辞典」などと訳されるもので、ある語に対して意味が似たもの、反対のものといったように、意味をもとにして語を整…

焚書はやめろ

[世界日報 - 県側は過激図書を排除] これはどうしようもない記事ですね……。世界日報、たまに良い記事があるんですが。 とまれ、どこぞの図書館の司書が保守系書籍を廃棄した事件がありましたが……。 同じ事やんなよ。

内田樹、小田嶋隆、平川克美、町山智浩『9条どうでしょう』

四人の著者のよる護憲論です。内容は、かなりレベルにばらつきがあります。 小田嶋隆、町山智浩、両氏によるお話はかなり面白いですし、僕のような改憲論者にもなるほどと思える部分が多くあります。ただ、改憲論者を自分が思う紋切り型に落とし込んで論じる…

「やおい」研究の本 - 「女だけが楽しむ「ポルノ」の秘密」

やおいを扱った本をあまり読んではいませんが、キャスリン・サーモン(著)、ドナルド・サイモンズ(著)、竹内久美子(訳)「女だけが楽しむ「ポルノ」の秘密」は面白かった。日本のやおいについて触れているところも、ちょっとだけありますが、基本的には…

「やおい」研究の本 - 「オタク女子研究 腐女子思想大系」

[杉浦由美子「オタク女子研究 腐女子思想大系」まとめ@801] どういうことが書かれているか興味があったのですが、かなりひどい本みたいですね。

J.H.ブルック(著), 田中靖夫(訳), 「科学と宗教」 (途中)

科学と宗教(ここでいう宗教はキリスト教)の歴史的関係に言及する際に、よく出てくるものは次の3つだそうです。 闘争モデル。科学と宗教は、相容れないものである。 分離モデル。科学と宗教は、それぞれ適用できる領分が異なる。その領分を超えるからもめ…

遙洋子「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」

たまに見に行くblogにて、「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」にジェンダーは意味が無いものだとあった云々といったことが書いてあったので、んな馬鹿なと思って読んでみた。ジェンダーとセックスについて書いているところには、ジュディス・バトラー「ジェ…

Jared Diamondとアヴェンティス賞

[科学本2005年ベスト(2006年アヴェンティス賞) [ EP: end-point 科学に佇む心と身体Pt.2]]2006年アヴェンティス賞のlonglist*1が公開されたという話です。 アヴェンティス賞ってのがどれぐらいすごいもんなのか、ちとわからないんですが、優れた科学系ノン…

『部族虐殺』で紹介されていた本

上を書いていて、曾野綾子『部族虐殺』でルワンダの話の中で紹介されていた本があって、日本語で書名が書かれているんですが、邦訳されていない洋書のため日本語名で検索してもわからなかったなあ……ということも思い出しました。『部族虐殺』が埋もれて出て…

キリスト教とルワンダ

http://d.hatena.ne.jp/antonian/20060309/1141842084 カトリックの曾野綾子さんが『部族虐殺』*1でルワンダでの部族虐殺について書いていたのを思い出しました。どこぞに埋もれて本が出てこないので記憶をたよりに書いていますが、曾野綾子さんらしいきびし…

ジーン・マックウェラー「レイプ《強姦》 異常社会の研究」

レイプにまつわる神話を崩したとされ(実際にはメナケム・アマー「婦女暴行のパターン」の方がその言葉にふさわしいのかもしれません)、ところどころで著名を目にする本です。ただ、神話を崩した本が、新しい神話となるのは往々にしてあることで、本著には…

公明党の議員さんだもの

[あかまつまさお 続・新幹線車中読書録 No.010 - あきれる知識人や出版社の傲慢さ] 赤松正雄代議士による山本夏彦批判。山本夏彦さんが創価学会をあつかったネタに対して非難しています。赤松正雄代議士、公明党の議員さんですからね。そういう非難をしてお…

盗作疑惑

[盗作「科学史から消された女性たち」事件 [ EP: end-point 科学に佇む心と身体Pt.2]] 大江秀房「科学史から消された女性たち―ノーベル賞から見放された女性科学者の逸話」の盗作疑惑。 かぎりなく黒のようで。 ネタをぱくられたとされるロンダ・シービンガ…

「嫌オタク流」 - 萌えとエロ

再度、読み直し。そりゃ違うだろと思うところ、ああ、あるあるとおもうところ、まあ、最初読んだときと変わりませんが、一回目より面白く読めました。 さて、萌えに関してエロだろと言われているのを、海猫沢めろんさんがそれだけじゃありませんと弁護してい…

BUBKA編集部「へんなせっくすのいきもの」

動物の性行動をおもしろおかしく紹介しています。 動物を極端に擬人化して書いていますから、むちゃな表現とか結構あります。また、動物1種に付き文章1ページイラスト1ページですから、細かい部分をのぞいて面白いトピックだけ抽出して書いているところもあ…

「嫌オタク流」感想文その1。世代の違い。

オタクは、世代が違うとかなり違います。もっとも、オタクだけじゃなくて、多くの場合、5年程度年が離れているだけで触れたもの(人気のある芸能番組や漫画だけではなく携帯電話などの道具も)が大きく違って、世代間の差ってやつを感じさせられます。海老沢…

中原昌也、高橋ヨシキ、海猫沢めろん、更科修一郎「嫌オタク流」(途中)

きちんとした感想は別に書くとして、海猫沢めろんさんもちょっとどうかと思いましたが、更科修一郎さん、よくあれだけ蔑んでいるオタクの落とす金で飯食ってるなあ……と、思いましたよ。嫌オタク流作者: 中原昌也,高橋ヨシキ,海猫沢めろん,更科修一郎出版社/…

「嫌オタク流」

1/24に「嫌オタク流」なる本が出るとか。以下、関連ページ。http://www.new-akiba.com/news/0601/13/06/index.html http://d.hatena.ne.jp/NLW/20060112/p1 http://www.simasima.jp/ (1/15) http://www.ohtabooks.com/general/index.shtml (出版社のサイト)…

桜井誠「嫌韓流 実践ハンドブック 反日妄言撃退マニュアル」晋遊舎ムック (途中)

あまり細かいところはよくわからないのですが、一点だけ。 本著で紹介されている朝鮮王妃・閔妃の写真は「閔妃の写真はなかった」によると、閔妃の写真ではないのだとか。「閔妃の写真はなかった」には、韓国でも閔妃の写真家どうか論争があると、朝鮮日報日…

出雲井晶(いずもい・あき)「誰も教えてくれなかった日本神話」(途中で放棄)

記紀神話は好きでして、関連書籍を見かけると、財布と相談して買っていってるんですが……。 この本ははずれです。しばらく前、産経新聞のID理論記事で人間と動物が同じだったら道徳もくそもないとのたまった人の話がありましたが、著者出雲井晶さんもそんな感…

ノイズを排して、カスタマイズ(『「戦時下」のおたく』より)

大塚英志、ササキバラ・ゴウ、更科修一郎の鼎談。 萌えに関して、自意識など萌えの邪魔になるノイズを排して、快楽要素だけにカスタマイズ云々ということが語られていました。それ自体は、確かにそうなんですが、その口調は年寄りが今の若い者はあかんねとい…

おたくの恰好付け。『「戦時下」のおたく』(途中)

おたく趣味は恥ずかしい。そんなもの卒業しろよと多くの人から責められる。自分の趣味を、そして自分自身を守るため、おたくは知恵を身につける。言葉の操り方を身につける。格好の付け方を身につける。自己弁護のやり方を学ぶ。 いえ、おたくに限らず、なに…

マルクスまで萌えかいな

アキバ系書籍レーベル・A-KIBA Books Lab2 「まるくすタン〜学園の階級闘争〜」 (自ニュF: まるくすタン〜学園の階級闘争〜より) 20世紀最大の邪教の教祖様が萌えキャラ化……。 しばらく前にわが日本のカルト宗教九条真理教の一信徒さまが九条を萌えキャラ…

大塚英志「憲法力」

憲法についてきちんと考えてみましょうという提言は実に素晴らしく、色々と考えさせられるものがあり、大塚英志さんが書いているように日本国憲法原文(英文)を読んでもみました。 ただし、著書に満ちあふれる偽善臭というか、妄想臭というか、そういうもの…

水木楊「日本発トップを切る科学者たち」

「安彦兼次 純鉄」をキーワードに検索していたら、水木楊「日本発トップを切る科学者たち」なんて本を見つけました。Amazon.co.jpの書評を見るとなかなかよさげな本です。安彦兼次先生だけじゃなく、中村修二先生のことも書かれているようですね。2001年の本…

山口和幸「シマノ 世界を制した自転車パーツ」

僕はBRIDGESTONEのクロスバイクを買ったときに、変速機やらブレーキにSHIMANOと書いてあるのを見て、あれ、変速機とかはBRIDGESTONE製じゃないの*1? なんで? 部品代けちってるの?とか、めちゃくちゃモノ知らずなことを考えました。少し後で自転車の雑誌や…

「マザー・ネイチャー」書評

沖縄タイムス2005年7月16日朝刊に長谷川真理子先生の「マザー・ネイチャー」書評が掲載されたとか。 「マザー・ネイチャー」を訳した塩原通緒さんが所属する牧人舎にてその記事が紹介されています。 マザー・ネイチャー書評 なお、牧人舎さんのページは新聞…

酒井あゆみ「売春論」

ご自身も売春など射精産業に従事していた著者が売春について語ります。 最近の男性はオナニーのしすぎで鈍くなっているのか、口でいかせるサービスをしている場合、併用している手にかなり力を込めて竿をこする必要があり大変ですとか*1、かつてAF(アナルフ…