「舞-HiME」第20話

……サンライズは萌えの意味をきちんとリサーチしてから作品を作れやっ!!と最近繰り返し言ってる文句を,まず言っておきます.


鬼が……鬼が哭いてるっっっっっっ!!
つーか,舞衣ちん,志帆っち,怖すぎます.「グラップラー刃牙」に出てもおかしくない顔面力です.デスノートを取り戻したライトと怖い顔対決で良い勝負しそうです.


晶くんと巧海くんが抱き合うところは,ちょっと大仰で少し笑いが…….笑うようなシーンじゃないんですけれどもね…….そういうところでこそ抑えた演技を見せてくれないと…….それはともかくとして,ゲンナイ散華.巧海くん消滅.ここで晶くん&巧海くんが退場とは…….にしても晶くんの戦いはどこにも勝ち目が見えませんでした.空を自在に飛びまわる高い機動力に,レーザーはじめ多くの武器を備えたカラス(まだ正式名称不明)と,おそらく最強の攻撃能力を持ったチャイルドであるカグツチの攻撃を生身でかわす人間兵器(命)とを同時に相手にし,かつ敵はどちらも殺る気に充ち満ちて情け容赦は毛の先ほどもありゃしない,自分は走っただけであの世に旅立ってしまいそうな病人をかばいながら…….そりゃ勝てませんがな…….晶くん,巧海くん…….特に巧海くんは,好きな人ができて,生きようと決意した矢先に,さようならですか……*1.鬼です,シナリオライター.また,巧海くん消滅後に鬼のような形相を見せた舞衣,作画に異様な気合いが入っている分,夢にまで見そうなインパクトがありました.
ちゅーかぁ,裏で絵を描いていた石上先生,えぐい惨めな死に方をしてください.本当に……*2.そして,シスター紫子,晶くんと巧海くんを幻惑で惑わせ逃げられぬようにしつつ,口からこぼれた言葉は…….「許してくれとはいいません.ただ……あなた方には神の祝福を……」.神を自分の行いの「免罪符」にするところまでいきました.墜ちるところまで墜ちた感があります.もっとも醜い形の自己欺瞞ですが,そうしなければ生きていかれない人なのでしょう…….その弱さや騙された経緯などなど哀れではあります.石上先生よりは悪くありませんが,五十歩百歩ってことで…….といいますか,やっぱり良いカップルです,この2人.優れた能力だけ持っている,はた迷惑な小物のカップルです.無駄に有能じゃなければ穏やかな人生が送れたでしょうに……*3
また,命を作り上げた人たちのいかれっぷりには敬意を表したい気持ちにすらなります.子供の頃から心を型にはめこみ,弥勒による戦闘技術を詰め込めるだけ詰め込んで,黒曜の君たる兄にだけ仕える戦闘機械に仕立てたわけですから.好きな相手でも,敵とあれば殺す.「ジャングルの王者ターちゃん」のソドム兄弟のようです.痛々しい…….
そして,へたれへたれと書き続けているなつきですが,舞衣に気合いを入れるところは良かった.戦闘以外では良い役回りなのですが,今回もデュランを命にけしかけて一蹴されていましたよ…….
最後に,番組終了後に画面に現れたのは柔らかく微笑む巧海くん,晶くんに向けられた弱々しくも優しい微笑みは,しかし,その後の悲劇が思い出されてつらいものがありました.わざわざ使うんじゃねえよ,制作陣…….ああ…….

*1:巧海くんが「僕に生きたいって気持ちをくれたのは君だから」と言った瞬間,心のどこかで「あっ,死亡フラグが完全に立っちまった……」なんてちらっと考えてしまって,ちょっと自分がいやになりました…….

*2:僕がジョルノならレクイエムでバッドエンドを永久ループさせてあげますのにっ!!

*3:われながら,ひどい言いようです…….