ジェンダー論に引く人

http://d.hatena.ne.jp/chidarinn/20060111

なんでジェンダー論と聞くと引かれてしまうのかしら。
特に男。しかも面と向かって「引く」と言うな。

どういう相手に言ったのかわからないけれども、あまりジェンダー論を知らない人が相手なのだろうなと想像します。自分があまり知らないものを熱意をもって語る人間に対して引くのは、よくある事じゃないかなあなんて思ってみたり。波長があったらのってきてくれるとは思いますが、あわなければどっ引きでしょう。オクタ談義をその手の趣味に興味ない人の前でやると場が凍るみたいな……。ジェンダー論とオタク談義を一緒にするなと言われそうですが、興味の無い人間からすれば、どっちもあまりかわりません。なんか変なこと言ってるで、おしまいです。ただ、学問であるジェンダー論の方が、まだ、好意的に扱ってもらえるとは思いますが。

男に関してもうちょっと真面目に考えると、ジェンダー論には多分に男に対する批判があるように感じられて(フェミニズムとの区別が付かない人も多いでしょうし*1)、しかも、その批判は、批判の内容自体はよく知らないけれども、たぶん正当そう。つまりは男が得られぬ正義です。老若男女の別なく、人は自分が正義になれるときは正義を振りかざし、けれども、他人が正義で自分がそこにのっかれない時には無視したり反発したり貶めたり……。上の自分のわからぬ話に熱くなっている人に引くという以外に、ジェンダー論は、男にとってはどうしても正義になれない(という印象を抱いている)ものゆえに、引くのではないかと、スルーしたがるのではないかと、そんな風に考える次第です。

最後に、自分はジェンダー論を展開する人と話をしたことはありませんが、話をしたときにスルーしたくなるか、それともきちんと話をしてみたくなるか、どういう反応をするか自分でもよくわかりません。穏当に噛んでふくめるように言われたなら受け入れるかもしれませんが、男への批判の範疇を超えて攻撃と思えるような言葉を聞いたなら「正義と善意だけは売っちゃいけないって昔の人は言ったけれど、あなた、そういうの売るの好きそうですね。正義って人に押しつけて、それでも正義だから、気持ちいいでしょ?」ぐらい言って、そこで話を打ち切りそうです。僕は思いっきりガキっぽい性格しておりますゆえ。

*1:コメント欄でそういう事を仰っている人もいますね。実際、フェミニズムジェンダー論の違いを、僕は最近まで知りませんでしたし、いえ、フェミニストを単に女性に優しい男性のことだ、ぐらいにしか思っていませんでしたよ。数年前まで。恥ずかしい話です。世間一般のジェンダー論やらフェミニズムやらへの理解って、その程度のものだと思います。そこらの男性女性老年若年つかまえて「フェミニストって何かわかりますか?」と聞いて「女性に優しい人のことでしょ?」以上の回答がどれだけ得られるか。ジェンダーとなると言葉すら知らない人の方が多いのではないかと。