今時の若い者は

土曜日(22日)、NHKで「今時の若い者は」というおっさん連中の声が聞こえてくるような番組をやっていた。今の若者(たぶん、上はぎりぎり俺たちぐらいまでが入るかな)をくさしているおじさん、おばさんたち。きっと若い頃には、言葉は違えど、同じように年長の連中から「今時の若い者は――」、そう言われて、むかついたことだろう。けれども、時は流れ、年長者が力を失い、逆に自分たちが力を持った。重しが無くなったときに、かつて嫌事を言われたときの気持ちは忘れはて、かつて自分たちがやられたように若い者をくさす。嫌な思いをしたとしても、もうその思いをしないですむとなれば、すぐに忘れる。他人に同じ事をやる。苦労は人を磨きはしない。そして、今、俺たち若者をくさしている連中が去って、俺たちの代が力を持てば、今度は俺たちが同じ事をやる。若い連中をくさす。まず、間違いなく。延々とその繰り返し。
嫌な話だけれども、きっと、それが俺ら人間の健康で自然な姿なのだろう。健康で自然だから正しいわけじゃないけれども、変えようにも変わらないだろう。