徴兵制？
恐ろしい事態がすぐそこに来ている
（電脳遊星Dより）
さすがゲンダイ，たまに良い記事もありますが，アホげた煽り記事を書くのがお好きなようです．日刊ゲンダイやらをクオリティペーパーのように持ち上げる人たちも一部にいるようですが，こういう記事を読むと，それがどれだけあほくさいか……．また，記事の書き方も，まあ，自分は知ったこっちゃねえよという他人事じみたもので，それも素晴らしい．まあ，クオリティペーパーなんていうのは冗談で言ってるのだとは思いますけれどね．
徴兵制がらみの知識は「電脳遊星D」にて紹介されていた次のふたつ，
それに加えて，
裏モノ日記 2004年2月 2月2日分．
あたりがおすすめです．
徴兵制はアメリカ大統領選で，ケリー氏がブッシュ大統領は徴兵制を復活させると言ってみたり*1，民主党よりの人たちが同じような発言をしていました．わが国の反ブッシュ，アメリカ民主党よりの人たちもそういうことを言っている人を見かけました．ですが，徴兵制を復活させようとしていたのは実際には民主党の議員*2という笑える話があります．最近読んだ『朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論』*3の中には，次のようなくだりがありました．
イラク戦争に反対していたた民主党議員らの間で、徴兵制を復活させようという動きがあった。戦争反対論者が徴兵制復活？ 矛盾しているのではと訝っていたが、議員の声を聞けばなるほどと納得する。
「もし徴兵制があって、マイノリティーだけでなく、国民各層が犠牲を引き受ける状況にあったら、イラク戦争に対するより正しい認識を、アメリカ社会にもたらしたはずだから」
なんとも皮肉のきいた、パンチのある提案だ。
（近藤 康太郎，『朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論』，講談社 +α新書，ISBN:4062722674，p149．）
まあ……気持ちはわからないでもありませんが，兵力が足りないとかそういうので徴兵制を復活させたいわけじゃないようです．よほどの軍事音痴じゃなければ徴兵制はナンセンスと考えていいもののようです*4．もっとも，わが国は軍事知識を汚れとして忌み嫌い，まっとうに考えることすらしない人が戦争を論じても通用してしまいますから，下（われわれ国民）がアホなら上（政治家）もアホってことで，ちょっとおかしな人が徴兵制を復活させることもあるかもしれませんね．まあ，防衛庁の人たちはまともに国防を考えてくださっているようですから，やっぱりありえないとは思います．（似非）平和運動のためには徴兵制の恐怖，軍隊への忌避感，軍人への差別感情なんかが要るのかも知れませんがね．
*1:「徴兵制復活？ ケリー候補のデマ戦法」に詳しい．
*2:「HR163-S89法案は民主党議員の提出です」に詳しい．
*3:本著はアメリカを持ち上げて日本をくさすというパターンが繰り返されている本で，アメリカがらみのことはかなり公平な視点で書かれているのですが，アメリカの事情と日本を対比させるとなると，とたんに日本を貶めるという嫌な作りの本でした．アメリカがらみのネタは十分参考になりますが，日本がらみは無視しておいた方がいい本です．
*4:人口が少なくて女性まで徴兵している国もあるようですが，そういうのはまれな例でしょう．
