書いた人の幼児性は?

幼児性 地位ある者ほど始末が悪い
幼児性ですか…….自分の中の幼児性とか考えると耳が痛いところです.ただ,「あなたに言われたくありません」って思ってもかまいませんよね?

会社では社長や上司が、国家や地方にあっては大統領、首相、知事が常に一番重い責任を負うことになっているが、実際は逆で、下々の者には自己責任を押し付け、自らの責任はうやむやにする。つまり、地位が高いほど責任逃れがしやすいというわけだ。

責任を押しつけるってのはわかりますが,なんで自己責任なんて言葉が出てくるんでしょうか? 仕事でしくじった責任を部下になすりつけるとしても,自己責任なんて言葉使わんでしょう.自己責任って言葉はもっと私的な領域での言葉だと思えるのですが.
この作家の島田雅彦さんは,「Return to Forever:不良老人への道.....しまだ・まさひこ」で紹介されている方なのでしょう.

[島田雅彦]
1961年東京都生まれ。83年「優しいサヨクのための嬉遊曲」でデビュー。84年「夢遊王国のための音楽」で野間文芸新人賞、92年「彼岸先生」で泉鏡花文学賞を受賞。ほかに「彗星の住人」「美しい魂」「エトロフの恋」など。法政大学国際文化学部教授。

「優しいサヨクのための嬉遊曲」…….少し前に「花咲くオトメのための嬉遊曲」という同人ゲーム(18禁)が出ていましたっけね.あれプレイしてみたいから,大阪あたりの友人にかわりに購入頼もうかしら…….通販でもいいけれども.えっと,話がそれました.島田雅彦さん,やっぱりサヨクの人なんですか? 内ゲバはやっても身内同士で正しく批判しあう文化をもっているように見えない,わが日本のサヨクさんたちは*1,国に甘えて守ってもらうのが当然だと考えているのか,自己責任という言葉が嫌で嫌でたまらず,加えて志を同じくする同志にその言葉が使われたのが許せないのでしょう.イラク人質の皆さんへの批判を,さらに批判するために,ここでわざわざ意味のあわない自己責任という言葉をもってきたのでしょうが,作家なら言葉の使い方にもう少し気を使った方がいいのではないかと思います.


Return to Forever:不良老人への道.....しまだ・まさひこ」は,どこまでがblog主さんの言葉で,どこからが島田雅彦さんの言葉なのか分かりづらいのですが,下の段は「(しまだ・まさひこ作家)」と書かれていますから,島田雅彦さんの言葉なのでしょう.(違っていたら,以下の文は取り下げます)

逸脱しても、手堅いところが大人だ。普通は成熟にともない、人間が丸くなり、枯れてゆくことになっているが、それも反逆の青春を過ごした場合に限る。若い頃から保守的で、まじめ一筋だった者はむしろ老いてから、罪作りなことの一つもしたくなる、。なまじの改悛をするくらいなら、不良老人への道を目指した方がましだ。と私は谷崎などを見て、思うのである。

保守批判をしようという思惑が透けて見えますね.さりげなく書いてらっしゃるつもりなんでしょうが,その「つもり」が薄汚い.上の自己責任という言葉の使い方と同じです.文章の癖ってやつでしょうか.とまれ,ご自身は「逸脱しても、手堅いところが大人だ。」という言葉からはずいぶん離れておいでのようですから,最初の記事の幼児性,ご自分に関しても疑ってみてはいかがでしょうか?

*1:きちんとした左翼の方の著書などは,かなり勉強になるんですけれどね…….