部族虐殺

ホテル・ルワンダ』は現実版『ドーン・オブ・ザ・デッド』だ(id:TomoMachi:20050226)
を読んで、曽野綾子さんが「部族虐殺」でツチ族フツ族の話を書いていたのを思い出しました。久々に引っ張り出して読みましたが、自分がもしその場にいたとして、殺す側になれば仕方ないんだと自己弁護をしながら殺すだろうなと、殺される側になれば泣き叫び相手を罵りながら殺されるだろうなと、そんなことを考えました。

部族虐殺―夜明けの新聞の匂い (新潮文庫)

部族虐殺―夜明けの新聞の匂い (新潮文庫)

上記ページのコメント欄や、曽野綾子さんの「部族虐殺」で知った本など。

Rwanda: Not So Innocent - When Women Become Killers

Rwanda: Not So Innocent - When Women Become Killers

「部族虐殺」では『「アフリカの真相」社の「ルワンダ そんなにイノセントではない 女性が殺人者になる時」』として紹介されていました。著者はイヴォンヌ・レガット−スミスさんで、女性のようですね。女性の殺人を女性の視点でどう書いているのか興味があります。英語なんで、きちんと読みとおす気力がわいてくるかどうかはともかくとして、買っておこうと思います。
あと出版社は、部族虐殺では「アフリカの真相」社とありましたが、African Rightsとありますから、「アフリカの権利」社ではないのかな?なんて思いました。

ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実

Amazonのレビューで気になったもの。

レビュアー: 理屈屋   東京都杉並区
今までがフツ族側からの見方ばかりであったという点では一つの見方を提示した本とは言えると思う。

ただ難民を先に武装化させたのが現政権であるということや同じ民族構成の隣国ブルンジでは逆にツチ族による「ブラックアフリカアパルトヘイト」と呼ばれる政治が行われている事実を念頭におかないとこの本で指摘されるフツ至上主義者たちの発想と同じ過ちを冒してしまうのではないか。

読後感としてフツ=悪、ツチ=善のような二分的な雰囲気が残るのが非常にきになる。

わずかに状況が変われば、迫害する側、される側はたやすく変わるってことでしょうか。