児童ポルノとジョン・マネー

読売新聞はアニメやゲームが嫌いらしい。
児童ポルノ児童ポルノと騒いでいる人たちが問題の本質をちっともみていないってことを、色々なデータを元に教えてくれる記事だと思うのですが、ジョン・マネー博士を引用している部分を引用するのはやめた方が良いんじゃないかと思います。
ジョン・マネー博士は、性のリハーサルなどとといって子供同士で股間を押しつけ合わせたり、幼児性愛を擁護してみたり*1という無茶苦茶なお人だそうです*2。優れた業績もある人だとは思いますが、ジョン・マネー博士を持ち出すのは、かなり注意しないといけないと思います。

『性的倒錯(異常な性的妄想と行動)の患者のほとんどが、厳しく性を抑制する教育を受けたと語っている。家庭ではセックスについて決して口にされないか、積極的に抑圧されたり不潔な行為だと非難されていた』

というジョン・マネー博士の言葉には、確かに押さえつけられすぎると人間歪むよねと思うわけですが、マネー博士はその逆方向にぶっとんでしまった感のある人なので、ちょっと……。


あと「児童ポルノやアニメが性犯罪予備軍を増やしている」といっている人たちの主張は、検閲の合法化なんかを考えている人もいるだろうなとは思いますが、それ以上に、まず自分が見たくないもの、理解できないものを、この世から消し去ってしまいたいっていう心の叫びなんじゃないかと考えます。

*1:NAMBLA(North American Man/Boy Love Association)という少年愛を肯定する団体と同じようなものでしょう。

*2:「ブレンダと呼ばれた少年―ジョンズ・ホプキンス病院で何が起きたのか」より。ASIN:4895859371