人間観の前提?

元米海兵隊員・ベトナム帰還兵アレン・ネルソンさんの体験談が漫画に[非戦つうしんネット] なるほど
市民団体によるネルソン氏の漫画の紹介.

私は政治的プロパガンダなどではなく、人間観の前提としてのこの作品を強くおすすめします。

「人間観の前提」というのが何を言ってるのか,何が言いたいのかさっぱりわかりませんが,漫画版は殺人に対する考え方が紋切り型だったり*1,戦争をあまりにも特別視していたりと漫画制作陣の掘り下げの浅さというかぬるさが材料を台無しにしているんじゃないかと思わされました.そういうわけで,無条件で人にすすめるのはなあ……なんて思います.
差別意識があるから人を殺せるというなら,ベトナム兵もアメリカ兵を差別して人間だと思っていなかったから殺せたのだろうか?とか,ベトナム兵の「自由のために戦っている」という言葉は,今のアメリカが言ってることと同じではないのか? それとも違う言葉なのか?とか,そういう視点が漫画版制作陣にあれば*2,人にすすめられる作品になったんじゃないかと思うのですけれどね…….

*1:id:hoshimin:20050105#1104936383.

*2:別に作中に答えは出せなくてもいいわけです.読んだ人が考えるきっかけになりゃいいのですから.