天宇受売命
桃色ゲリラ
桃色ゲリラが天宇受売命(あめのうずめのみこと)……ですか?
アメノウズメは太陽神の権威を恐れず、笑いをとって硬直した精神や制度に一瞬にして風穴を開けることに成功した。
このあたりのくだりを読んでも,天照大神を一神教の絶対神のように考えているんじゃないのかと思わされます.
天照大神は多くの権能をもつ力ある神様で一番えらい神様なわけですが,弟である素戔嗚尊の無茶な振る舞いにへそをまげて,わたしゃもう知らんと引きこもります*1.太陽が隠れてしまっては一大事.困った神々*2は一芝居打ち,天照大神をだまくらかして天岩戸から引っ張り出します*3.他の神々は優れた神である天照大神を自分たちの長としていただき従っていますが,まずいことをしでかした場合にまでへいへいと従うような真似はしていないわけです.三貴子*4の一柱である素戔嗚尊も捕らえられ,事件を引き起こした責任を取らされ重い罰を受け,高天原から放り出されてしまいます.素戔嗚尊も天照大神に負けず海,風,大地の力をあらわし,多く樹木を産んだ巨大な権能*5をもつ神様なわけですが,バカをやったら周りの神々にとっつかまってしめられました*6.なんで,一神教の神話を読み解くように,多神教の神話を読み解こうとするんでしょうか? そして,「硬直した精神や制度に一瞬にして風穴を開けることに成功した」なんて話になるのでしょうか? 高天原の制度が,天照大神の引きこもり事件の後に何か変わったとでもいうのでしょうか?
奇天烈なイデオロギーにそまった読み方で記紀神話を読み解いて引用しないで欲しいものです.それとも,これは僕が考えすぎなのでしょうかね?