知らぬものには夢を見られる

ある人が、オタクはオタクが嫌いだと言った。よく知るからこそ、嫌うのだと。
人は知らないものには夢を見られる。
勝手な夢を。

[大津留公彦のブログ2: コスタリカの軍事費]

ひどい書き方だ。コスタリカの軍事費は日本の400分の1*1でたいしたものじゃないって書かれているんだけれども……。GDP約500兆の日本とGDP約2246億のコスタリカで絶対額を比べられても……。経済規模が約2000分の1の国が使う軍事費が日本の400分の1っていうのは比率からすると、相当な額じゃないの? 絶対額だけを批判の根拠にするのは何の意味もない。別のもので考えてみる。日本は、先進国中で、経済の規模に比して、教育に使う金が少ない。その辺のことを批判する人は多い。ただ、ここで教育に力を入れているX国があるとする。X国の経済規模が本邦よりもぐっと小さい場合、X国が教育に使う費用より日本の方が絶対額が大きくなっても不思議じゃない。それをもって、日本は(教育に力を入れている)X国よりも多くの費用を使っている。教育に対してそれなりのことはしているのだ。そんな論を展開されたとして、それって説得力あるの?という話になる。僕は何の説得力もないと考える。
絶対額というのは、確かに一つの指標となる数値なんだけれども、絶対額「だけ」で論を展開されても、説得力は生まれない。

だから、

武装と言っても名目上で、コスタリカも日本と同じく相当な軍事費を使っている、

は、別にデマじゃない。いや、GDPからすると日本は軍事費を使っていないほうなので、コスタリカGDP比で言うと日本以上に軍事費を使っている、となってもおかしくない。

コスタリカ在住の人の日記に、向こうの人の言葉が紹介されている。
[Welcome to Costa Rica コスタリカ情報]から)
「2003.06.13 コスタリカ永世中立国?」がまずはいいんじゃないかと思う。
[2003年6月の日記]

上の人のサイトにある、コスタリカを研究している人の論文なども。
[小澤卓也のコスタリカ研究室]


コスタリカは、 http://d.hatena.ne.jp/hoshimin/20040924#1096035865 で書いたみたいなことがあって、骨のある国だとは考えている。その点、うらやましい。ただ、彼の国は、僕らと同じく、いろいろとしんどいものいやなものをたくさん抱えた人たちの国であて、わけわからん理想郷じゃない。

*1:1.1億と437億の場合、約397分の1かね。実際には400分の1より大きいけど、簡単なので400分の1と書いておく。