珍奇な理論

[ブレーキの掛け方-名も無き空の途中で]
これ、真に受ける人がいたら、かなりやばいと思う。
タイヤを地面に押しつけるとかは、まともなこと言っていると思うが、そういうまともなこととあほなことがまざっているのがたちがわるい。

中高の時にまなんだことがほとんど頭のなかから消えているので、あまりえらそうなことはいえないが……。

中学生だか高校生の時にならう物理学の中に、『反力』という言葉があったと思う。僕は勉学を今の今まで怠ってきた身なので、難しいことは分からないが、同じ方向で作用している力同士は、お互いの足を引っ張ると解釈している。

お願いだから、もう一回物理の教科書とか読んだ方が……とか思う。反力なんて言葉、中高でならうものにあったか? 作用・反作用の法則(今ちょっと参考書を確認したよ)あたりから、頭の中で作った言葉だろうか? まあ、単語自体はいいとしても、「同じ方向で作用している力同士は、お互いの足を引っ張る」がすごい……。同じ向きのベクトルを和したら、大きさが減るってことか、これ? その俺理論を裏付けるために、次のようなことをいう。

人間関係でもよくある様に、10の力を持つ人と5の力を持つ人が二人で同じ仕事を同時に行ったとしても、それは必ずしも仕事量が15になるわけではない。場合によっては、10-5=5 で仕事量が減ってしまうことだってある。

……物理の法則と人間の行為を安易に比較できると思ってるのか?
さすがにエセ科学にはまる人*1だけあって、理論的な話はぐだぐだ、崩壊している。まあ、物理法則というか、ものごとのしくみへの理解がぼろぼろでもバイクを走らせるのに、それほどの支障はない。上の記事の人にしても、俺にしてもめっちゃ高度なレベルで戦うライダーじゃない。少々おかしな走りをしていても、まあ、今の性能の良いバイクなら、そこそこ走ってくれる、なんとかなる程度のへっぽこライダーだ。ただ、おかしな理解で走り続けて変な癖がつくと、あぶないこともあるんちゃうの?とは思う。また、それを得意げに人にかたるな、とも思う。
つかね、ブレーキをかけるときって、全体のバランスが必要だと思うわけだ。前後のブレーキをどれぐらいでかけるか(教習所でそういうこと言われるよね)、人間の姿勢(ブレーキをかけるとバイクは前のめりになるから、バランスをとるために、身体を後ろに倒して、人間の重みは後ろにかかるようにするとか)とか、いろんなものが統合されてきちんとブレーキがかかる。そういうバランスを考えないといけないのに、後輪のグリップだけ極端に考えて、むちゃなことを言っている。こういうのが木を見て森を見ず、なのかなと思う。

あと、スリッパークラッチに関しては、あんたがわからんでも、他の人がわかりゃええんだよ、と思ったな。

問題とは常に根本から改善するべきである。

珍妙な理解が消えるよう、中高の教科書を、もう一度読むことをおすすめしたい。

*1:まあ、優れた自然科学の徒でもエセ科学にはまるので、自然科学に対してここまでぼろぼろな理解の人は、なお危うかろうって感じだな。