暴力

http://military.g.hatena.ne.jp/furukatsu/20070203/p1
これは他人が書いていないことを勝手に読み取って、論難するたぐいのものかな? 戦争論とかその辺の話はよくわからないのだけれども、なんか、ものすごい無茶な突っ込みに見える。

しかしながら、この「殴る」と「言うことを聞かせる」の間には大きな溝が横たわっている。

いやまあ、そりゃそうでしょう。
殴るってのは暴力(ここでは単純暴力か)ってことだけれども、暴力は問題解決(ここでは「相手にいうことを聞かせる」という問題かね)の手段の一つであって、唯一の手段じゃない。また、有効な場合と無効な場合があって、行使した場合のメリットとデメリットがある。殴っても相手がいうことを聞くかどうかはわからない(暴力という手段が成功するかどうかはわからない)。「殴る」と「言うことを聞かせる」に距離があるのは当然のことだ。殴れば相手が必ず言うことを聞くなら、世の中はもっと単純で殺伐としているだろう。
上の記事は、なんかその辺のこと考えているように見えない。
「戦争は一種の強力行為であり、その旨とするところは相手に我が方の意志を強要するにある」あたりの話を「暴力で相手に我が方の意志を必ず強要できる」と、暴力が万能の問題解決手段であるかのように読み取って、つっこみを入れているようにしか見えないんだけれども。上の記事のなかで「軍隊は軍隊自らその暴力の限界性を示していると言える」と書いてあるんだけれども、そこからもそんなことを読み取れる。というか……、誰か「暴力という手段に限界はない」ようなことを書いていたのだろうか? 暴力に限界があっても別になんちゃおかしくないんだけれども。