エロ、かっこわるい、かね?

http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20071024
[わんわんらっぱー: エロパロディ同人誌はオタク産業を滅ぼす 〜あえて表現規制の必要を問うてみる〜]
ひどいな、こりゃ。

とりあえず、経済云々書いているけれども、経済にくらい俺でも、おかしいと思う。

もし、「子供ポルノアニメ・漫画」を規制しておけば同人誌市場は存在しなかったでしょうし、エロゲーム市場も存在しなかったでしょう。労働市場には労働選好性がありまして、儲かるとなればどんどん労働者が流入してきます。大手サークルはコミケで数百万の売上を計上します。印刷屋は比較的低価格で印刷します。なぜか、売り子もボランティアだったりしますので、高い利益率を誇ります。年2回のコミケの売上だけで生活していくことが出来るのです。しかも、ページ数はたいしたこともなく、内容もそれほど稠密というわけでもありません。(見たことあるよ(⌒^⌒)bうふっ)

えーと、「労働市場には労働選好性がありまして、儲かるとなればどんどん労働者が流入してきます。」の部分だけは正しいと思います。でも、もうけられるところに行くまでのハードルがかなり高いと思うんだがな。儲かるから同人誌つくろうって人間どれほどいるのだろうか? 統計データとかあるのかどうか知らんけど、ほとんどのサークルは収支赤じゃないの? 黒が出ても打ち上げで消えるか、ちょっとした小遣いになる程度じゃないの? 同人誌だけで暮らしていける人たちなんて……。同人誌だけで食っていけている人間がかなりの数いて、ある程度の努力でそこにいきつけるなら、「労働市場には労働選好性がありまして、儲かるとなればどんどん労働者が流入してきます。」で同人とかに人が流れ込むことに納得してもいいけどさ。インスタントラーメンは、かつて作る会社が多くなりすぎて、日清ですらやばい状態になったことがある。メイド喫茶があたったから、多くの人間が流入してきて、結果、食い合ってかなりつぶれている。そんな話がある。同人誌は儲かる。それで人が流入してきてんだったら、食い合って大変みたいなことがおこっても不思議じゃない。でも、そういうのになりそうな気配は見えない。まあ、ゲーム市場の方は、色々夢を見て参入してきた人間が多くなりすぎて、えらいことになっているように見えるから、エロゲー市場に関しては、だいぶん保留つきで、上の話をなっとくしてもいいけど、同人誌に関しては、それはギャグでいってんのか?としか思えない。
「しかも、ページ数はたいしたこともなく、内容もそれほど稠密というわけでもありません。(見たことあるよ(⌒^⌒)bうふっ)」みたいなことをさらっと書いてしまっているのを見ても、ああ、知らないのだなとか、知る気がないのだなと思わされる。そりゃ、何かを語るときに、そのことを深く知っている必要はないけれども、知らないと言うことを自覚して書く必要はあるんじゃないかと思う。
『もし、「子供ポルノアニメ・漫画」を規制しておけば同人誌市場は存在しなかったでしょうし、エロゲーム市場も存在しなかったでしょう。』ってのもすごい。18歳以上のキャラばかりでエロをやれば規制クリアじゃないの? それに絵においては、年齢の特定って難しい。体は成熟していて、顔つきは幼いとかいくらでもかける。相当にむりくりな規制をしなければ、同人誌市場やエロゲームが壊滅することはなかろう。今とは違った形で、爛熟を迎えたんじゃないか。ホントに、何も考えずに、むちゃくちゃ書いている。
上の人、他の記事を見ても、アニメとかオタク系のいろんなものを好きなのだとは思う。オタクの一人だとは思う。ただ、エロやら卑俗なものを恥ずかしいものというか間違ったものだと思ってるんだろうね。そして、自分が耽溺しているモノに正しくないモノが含まれているのは嫌なんだろうなと想像する。だからエロを目の敵にする。

それと、発想の飛躍もろくでもない人だ。

かつて、「衆議院本会議場」で小林興起議員が「遊人」のマンガを手にとってエロ表現規制を訴えました。その後、小林議員は落選の憂き目に遭います。練馬在住のオタクの友人曰く「練馬のオタクを舐めるなよ〜」との事でしたが、オタクの投票行動が影響したとは考えがたいです(^-^;

しかし、エロパロディ同人誌の退廃の惨状の目の当たりにして、小林興起前議員の主張に正統性が宿ると、私は早くから確信するに到っておりました。

から、

ですから、小林興起議員(当時)が郵政民営化に反対したときに、これは国運を賭けた政治問題なのだと直感したのです。結果は小泉純一郎の勝利の終わりました。そして、数多くの自殺者が発生し、我々の富が簒奪されようとしているのです。

と、どうやれば話がつながるのか、俺にはよくわからん。ある事柄においては優れたことをいう人も、ほかの事柄においては、トンデモなことをいうなんていくらでもある。そもそも「小林興起前議員の主張に正統性が宿る」の時点で正しいとは思えないがね。

最後。

私は日本を愛しています。そして、日本のマンガやアニメーション文化を愛しています。私の予想に反して日本アニメーションは隆盛を堅持しています。しかし、膨大なエロパロディ同人誌によってオタク産業の土台が腐って来ています。人によってその見方は変るでしょう。しかし、私はエロパロディ同人誌がオタク産業を滅ぼすような気がしてならないのです。

「しかし、私はエロパロディ同人誌がオタク産業を滅ぼすような気がしてならないのです。」。
それで滅ぶなら滅びればいいよ。
エロパロ同人誌って確かにかなりの数が出ている。でも発行部数は、一般に流通する本の部数からすれば、かわいいものでしょ。取り扱っている店の数も知れてる。コミケで10万とか20万とか人が集まるから、なんかでかいもののように錯覚するのだろうけど。
エロパロ同人誌という小さな遊び*1によって土台が崩されるようなら、漫画やらアニメやらに未来はないよ。
(Takaonさんのはてなダイアリーでの記事は、Seesaaでの記事のバックアップということなので、Seesaaの記事へのリンクを追加した。)

*1:全体から見れば、小さいと書くしかないと思うのだ。