飾り付けの巧拙

丸谷才一さんは「文章はちょっときどって書け」と言いました。萩野貞樹さんは「気取れるのは素養のある人間で、そうじゃない人間が気取ろうとすると無惨なことになるので、教養のない我々は気取って書くのは止めたほうがいい」と言いました。

[「オタクだからこそ女の子をまもります」宣言]
上のを書いたときに思い出して、ひさびさに読みましたけれども、なんというか……。

うちらオタクが好んでいるグッズの中にあふれる身勝手な欲望は、だからこそ楽しくて、僕なんかは一生オタクを止められないなと思っています。ただ、欲を美々しく飾りたてんのは止めようよと思います*1
上のような文章に「オタク趣味を美々しく飾り立て」と書くと、非オタクの人からは「どこが飾っているの? きしょいだけじゃないか。」と言われそうですが、飾り立て方をしらないから、飾り立てているつもりで、すごいきしょいことになってるのです。たとえば、ファッションを知らない人(おれもしらないが)が、オシャレをしようと奮闘して、本人格好いいつもりでも、はたから見るとただのちんどんやってことがあります。同じです。美々しく飾ろうと実践するのは誰でもできますが、結果は、やった人の能力によります。

*1:やりたくなる気持ちはわかりますが……。「正しくない」とした人間に世間は冷たいから、自分たちは正しくないわけじゃないってのは、言い続けないといけませんからね……。