しゃあないんちゃうの?

僕は、フェミニズムってあまり好きじゃありませんが*1、見当外れの反フェミニズムも好きじゃなかったり。

[あびゅうきょ日記homeostasis07年1月・2月・3月]

2007年2月1日を読んで。

しかし大臣の発言はマスコミから激しく糾弾されるが、この歌手の詩はむしろ奨励されるごとくラジオから夥しく垂れ流される。たとえ女性閣僚がこの詩に準ずる類の発言をしたとしても誰も咎めはしないだろうが、男性歌手が大臣失言に似た曲を発表したら即発禁処分だろう。

まあ、田中真紀子代議士が安倍首相に、以前、種なし南瓜みたいなことを言ったわけですが、おおごとになりませんでしたしね。
女が男に対して少々無茶なことを言っても許される。
おかしいと思うことはあります。たまに。ただ、ありますが、個々の男女を見ればともかく、少し引いて総体の男女を見れば、やはり男の方がより多くのリソースを握り、世の中を動かしているわけで、男は強者で、女は弱者です。弱者が強者にいやごとを言っても、強者のがわは強者ゆえに大目に見る、いえ、お目に見なきゃならんわけですよ*2。逆に、強者が弱者を叩くような発言をすると、その振る舞いは強者らしくないと叩かれるわけです。強者には強者に求められる振る舞いがあるわけです。
僕らは自分のことを中心にものを考えて、自分が属している大集団のことをころっと忘れてしまいます。そこをはずすと色々と話がおかしくなります。個としての話をすれば、僕なんかは、お姉ちゃんに相手してもらえない非モテな中年のおっさんで、妄想の世界に遊ぶ、ボンクラです。僕自身は弱いわけですが、男という総体が築いてきた、女よりも色々と有利な環境にのっかって生きてもいるんですよね……。僕は自分が女だったら、かなりダメっぽい生き方して、今頃、二進も三進もいかなくなってんじゃないの?とか思うことがあります。まあ、女に生まれていたら、別の育てられ方をして、また、違った人生を歩んでいるでしょうから、このifにはほとんど意味がありませんが……。今のまま性別が変わったら、ちょっと考えたくありませんね。とまれ、男であることで、かなり楽をしている部分があります。んで、ね、たいがいの男が、そうじゃありませんかね。なのに、一部に、男という有利な環境を甘受していながら、自分が不当に不遇だと考えて、女性に文句ばかり言うのがいる。たいがいにしたら?とか思います。
「男ではなく女が実権を握れば戦争なんか起こらない」みたいなことを言われると、あんたらは力が無いから無茶しなかっただけだろ、権力者に取り入った女があほなことしてきた過去を、そして今の女性議員のボンクラぶりを見れば、そんなことをよく言える、そう僕は思い、ときに言っちゃったりしますが、そういうあほくさいものじゃなければ、やはり女から男への恨み辛みは正当なものが多いように感じます。男から女への恨み辛みも正当なものは多いけれども、総体として男女の悲惨を比べれば、より悲惨なのは女の方だと思うわけです。恨み辛みを聞くと耳が痛いので、耳ふさいじゃったりしますが。
僕は総体としての男女の力関係がかなり拮抗したら、上の田中真紀子代議士のような発言や、あびゅうきょ先生が非難しているものは相当問題になると思いますが、今は、まだまだ男に傾いていますから問題にならないでしょうね。あびゅうきょ先生、たぶんね、上のような発言が問題にならない、男女の力が不均衡な社会である今は、うちらのようなボンクラにとって、まだ楽な世の中かもしれませんよ? もし今が苦しいなら、上の発言が問題になる社会はもっと苦しいかもしれませんよ? 相当、生き方変えないとつらいかもしれませんよ?
もちろん、男が強者のままで、女の問題発言をたたきつぶす社会というのもあり得るでしょうが……。それは強者に鷹揚さが求められない、真に強者に歯止めの無い社会で……。やっぱり生きるのは苦しいと思いますよ? すっごい強者だったら、笑いが止まらん世界でしょうが、凡俗たる自分はそんな世界はご免です。

*1:ある程度までは妥当だと思うんだけれどもね。やっぱり、どの分野にもキチガイみたいなことを言う人はいて……。

*2:完全にスルーはせずとも、ね。